道場スピリット マネージャー・北原希代子 作
#31「親子の会」での忘れられない挨拶

二〇一六年九月、三島の弟子の店で第一回目の「道場六三郎親子の会」が開かれました。
その日集まったのは、地方組も含め総勢四十数名。夕刻からの宴会を前に、近くの三島大社で親父さんの健康長寿祈願が行なわれ、いよいよ宴会に突入です。
冒頭挨拶に立った道場は、「板前はいいぞー、総理大臣に成ったってそうそう好いことばかりが有るわけじゃない。料理人はいい、お客様が毎日のように掛けてくれる「美味しかったよ!」という言葉、どんなに嬉しいか!板前は最高の職業だぞー」と。「おまえたち、いい仕事に就いたね!」と言うように、しみじみと弟子たちに語りかけました。
鉄人として、料理人の頂点を極めた親父さんの中に、いまも変わることなく持ち続けている料理人の原点を知り、 集まった弟子たち全員が、親父さんの子どもで良かったと実感する瞬間でした。
宴会途中で始まった質問タイム、(親父さんへの質問を一つ持ってくること)この会に参加するための親父さんから宿題です。口火を切った弟子から、「あの時こんな間違いをしました。今日まで言えなくて済みませんでした」と何十年ぶりかでカミングアウト。すると、次々に出るわ出るわ「親父さん、ごめんなさい」「親父さん、済みません」と、大カミングアウト大会になってしまいました。
男として親父さんが大事にしていることは何ですか、何回も通ってくれるお客様には何をお出ししたらいいですか、親父さんの初体験は何時ですか等、質問の度に拍手や歓声がわいて最高の盛り上がりです。最後に参加者全員とツーショットの写真を撮ってくれて、全員集合の写真撮影。本当に楽しい親子の会に成りました。

女将さんを亡くされてから、何となく元気のない親父さんを気遣い、弟子たちから時々連絡をもらっていた私は、何かできないかと考えていたとき、たまたま立ち寄った三島の弟子の店で親父さんを囲む同窓会をしょうと話が纏りました。早速、道場に話すと「道場六三郎親子の会」だな!と道場自ら命名。あっという間に40人ほどの参加希望。ほんの数か月の間に都合を付けて集まった弟子達にも本当にお礼を言いたいと思います。

翌二〇一七年十月、前回、現役組が参加できなかったのを残念がっていた親父さんの提案で、第二回目の親子の会を懐食みちばで開催しました。参加者八十名

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