喉ぐろ松茸の包み焼
松茸とさかな
旨味の出会いを楽しむ
喉ぐろ松茸の包み焼
かぼす

シンプルな仕事で
旬のおいしさを存分に楽しめる

これは朴葉焼きなんですが、中に松茸が入っています。甘鯛なんかでもおいしいと思います。やっぱり喉ぐろとか甘鯛とかが包み焼きにするには一番うまいんじゃないかな。幽庵地(ゆうあんじ/酒、みりん、醤油を1:1:1)に20分ほどつけ込んで、松茸をまいて、下に昆布をしいてオーブンで焼きあげました。
松茸に魚の旨味がしみ込んでちょうどうまくなる。
こういう包み焼きのような料理も昔からありますね。加賀料理では鯛の唐蒸しというのがあって鯛の腹におから(卯の花)をいれて蒸し上げ、銀餡をかけたた郷土料理がめでたい席に出されます。
道場流というかいつもどうやったら一番うまいのかなって考えるんですが、これは喉グロの持ち味がある、松茸の持ち味もある、そこのおかしなソースが入ってきたらごっちゃになってしまうんじゃやないかと思うんですね。これだったらかぼすで酸味をちょっと足していただくのがいちばんいいんじゃないかと。手を加えすぎるとせっかくの2つの素材が死んでいく気がする。複雑になっていくのは良くない。我々の仕事は「やり過ぎ」っていうのは良くないね。

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