皮剥切蒸
思い出深い食材
出会いがうれしい椀
皮剥切蒸
〆地茸 うど 木の芽
身離れの良いかわはぎは御椀に。
定番ですが、椀妻との相性に気を使います。
60年ぐらい前になりますが、神戸、六甲の店で働いていたときのことを思い出します。そこの店は忙しかったんですが、ちょうど5月頃にこのカワハギが獲れて、椀種に切り出してそれを塩でゆでて引き上げる。カワハギが身離れがいいんです。これがさっぱりした御椀でね。「カワハギの切り落とし」といってよくやるんですが、「鯛の潮」と並んである意味定番ですね。
カワハギは骨離れがいいので煮付けなどにする事が多いですね。あとは茹でた肝をポン酢に溶いて食べる薄造りもうまいです。 御椀で大切なのは、旬の食材の合わせ方ですかね。これは季節のカワハギにうども切り方をあやめうどにしてある。ちょうど5月のイメージです。それから濁りのない澄んだ御椀でないとだめです。そのためには火加減が大切です。それから盛りつけ。店では蓋をしてお客さんのところまで運ぶまでに崩れにくい盛りつけなど工夫してます。
椀種の主役が何か、椀妻・・・女性には申し訳ないですが脇にくる種をそう呼んだんですが、そのバランスも大切ですね。主役の魚が2種類入る事は珍しい事ですね。
そういえば蒸物には「魚鶏蒸し」といって、甘鯛の上に鶏のそぼろを載せて蒸してあんかけにしたものや、「大和蒸し」といってヤマトイモに鶏を混ぜて蒸しあげたものなど、2つの味を楽しむ工夫をした仕事もありましたね。
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